靴の敷革(インソール/中敷き)の剥がれやズレを貼り直す方法

剥がれた敷革(インソール/中敷き)を貼り直す方法

靴を履いていると、靴の中の敷革(中敷き/インソール)が、ずれてしまったり、めくれ上がったり、剥がれたりすることがあります。接着剤などで貼り直しても、またすぐに剥がれてしまうことも多いと思います。そこで、しっかり貼り直す方法をご紹介いたします。

、用品を用意する

クラークス ワラビーブーツ、接着剤(ボンド)、両面テープ、ハサミ
写真はクラークスのワラビーブーツ。履くうちに、敷革(半敷)が剥がれてしまいました。
剥がれないように、しっかり貼り直したいと思います。
接着剤(ボンド)、両面テープ、ハサミを用意します。 写真のボンドはダイアボンドという、製靴用・靴修理用の強力ボンドですが、市販のG17ボンド(100円ショップやコンビニなどで売られています。)でも代用可能です。また、ゴムのりでも良いです。

、際部分に両面テープを貼る

敷革のつま先側の際部分に両面テープを貼ります
敷革のつま先側の際部分に両面テープを貼ります。

この部分は、脱ぎ履きを繰り返すことで、一番剥がれやすい箇所です。ですので、この部分に接着ムラがあると、剥がれやすくなるため、ボンドではなく、両面テープを貼ります。

敷革のつま先側の際部分に両面テープを貼ったところ
敷革の端にぴったり、もしくは、はみ出すように貼ります。サイド(横)も、はみ出させて貼ります。

、テープのはみ出し部分をカットする

テープのはみ出し部分をカットする
はみ出した部分を カットします。敷革の形状に沿って、カットします。

もし、うまくできなかった場合は、きれいになるまで【3】【4】を繰り返し行なうと良いと思います。

4、接着剤(ボンド)を塗る

剥がれた敷革に接着剤(ボンド)を塗る
敷革の裏(接着面)に、接着剤(ボンド)を塗ります。薄く伸ばしますので、たくさん塗る必要はありません。

5、薄く伸ばす

剥がれた敷革に接着剤(ボンド)を伸ばす
塗ったらすぐにヘラやブラシを使って、薄くまんべんなく伸ばします。写真の矢印のように、中央から外へといった感じで伸ばすと、うまく伸ばすことができます。

6、靴側にも接着剤を塗る

剥がれた敷革部分の靴の中に接着剤を塗る
靴の中(接着面)の方にも、接着剤(ボンド)を塗ります。薄く伸ばしますので、たくさん塗る必要はありません。

7、薄く伸ばす

靴内に塗った接着剤(ボンド)を伸ばす
敷革と同様に、塗ったらすぐにヘラやブラシを使って、薄くまんべんなく伸ばします。写真の矢印のように、中央から外へといった感じで伸ばすと、うまく伸ばすことができます。敷革つま先側の両面テープで貼る部分は、塗る必要はありません。

8、時間をおく

接着剤(ボンド)を塗った靴と敷き革を少し乾燥させる
塗り終わったら、接着剤がある程度乾くまで(表面が乾く程度)、放置します。放置時間は、ボンドの種類、季節により異なりますが、
ダイアボンドで15~30分、G17ボンドで10分程度でしょうか。冬は少々長めに、夏は少々短めにします。ボンドが完全に乾く前に貼り合わせます。

9、両面テープの紙を剥がす

敷き革に貼った両面テープの紙を剥がす
ボンドがある程度乾いたら、貼った両面テープの紙を剥がします。

10、敷き革を靴の中へ

敷皮を靴の中へ入れる
敷革を靴の中へ入れます。できるだけ甲革に触れないように入れます。
写真のように、敷革の両端を軽くつまむようにすると、うまく入れることができます。

11、敷き革の位置を合わせる

敷き革の位置を合わせる
敷革の位置を合わせます。靴内のボンドを塗った部分に触れてしまうと、接着してしまうので注意しながら、慎重に正しい位置に合わせます。手順の中で一番神経を使う作業です。

12、力を入れて圧着する

敷き革を圧着する
正しい位置に合わせたら、両手を使ってしっかり力を入れて圧着します。
敷革をまんべんなく押さえて、全面をしっかり接着させます。特につま先側の両面テープの箇所はしっかり押さえて貼ります。

13、完了

貼り直した敷き革
以上で完了です。
敷革側に塗ったボンドと、靴側に塗ったボンドを、力でしっかり圧着することで、強力に接着することができます。同様の要領で、部分的に剥がれたアウトソールなども補修することができます。

(文・写真/靴のパラダイス